楽天銀行のフラット50、金利は年3.50%で50年返済も可能に

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楽天銀行は2026年8月25日、返済期間を最長50年まで延ばせる住宅ローン「フラット50」の取り扱いを始めました。既存の住宅ローンに加える形で、新規の借り入れと借り換えの両方に対応しています。返済期間を長く取れる分、月々の返済額を抑えたい人にとって選択肢が広がった形です。子どもの人数や住宅性能に応じて金利が下がる独自の制度もあり、単なる新商品の追加にとどまらない内容になっています。この記事では、楽天銀行のフラット50の金利や条件、フラット35との違い、利用する際に押さえておきたい注意点までまとめて整理します。

目次

楽天銀行のフラット50は2026年8月25日開始、金利は年3.50%

楽天銀行のフラット50は、2026年8月25日から取り扱いが始まりました。団体信用生命保険(団信)ありの金利は年3.50%、団信なしは年3.30%です。団信の有無で0.20%の差が付いています。

対応するのは新規の住宅購入・建築だけでなく、他の金融機関からの借り換えも含まれます。返済期間は36年以上50年以下の範囲で設定でき、住宅金融支援機構との提携による全期間固定金利型のローンです。借入時点で総返済額がほぼ確定するため、市場金利が将来上がっても月々の返済額は変わりません。

借入額は、住宅の建設費または購入価額の90%以内が上限です。フラット35には物件価格の100%まで借りられるプランもあるため、フラット50を検討するなら自己資金をどれだけ用意できるかが最初のポイントになります。

2026年は変動金利も固定金利も上昇局面、全期間固定への関心が高まっている

楽天銀行がフラット50の取り扱いを始めた2026年は、住宅ローン市場全体が金利上昇局面に入っている時期でもあります。日銀の利上げを背景に、2026年春には多くの金融機関で変動金利の基準金利や最優遇金利が引き上げられました。固定金利も長期金利の上昇を受けて高めの水準で推移しています。

変動金利は今後も段階的な上昇が続く可能性があり、借入後に返済額が増えるリスクを気にする人が増えています。こうした背景から、従来は変動金利を選んでいた人の中にも、固定金利を検討する動きが出てきています。フラット50のような全期間固定金利のローンは、借入時点で総返済額がほぼ確定するため、金利上昇局面ではこれまで以上に選択肢として意識されやすい状況です。

フラット50はフラット35と何が違うのか、対象物件と返済期間で分かれる

フラット50とフラット35は、どちらも住宅金融支援機構と民間金融機関が提携する全期間固定金利型の住宅ローンです。ただし対象物件と返済期間の上限が異なります。

フラット35は幅広い住宅を対象にしていますが、フラット50は長期優良住宅、予備認定マンション、管理計画認定マンションのいずれかに限られます。長期優良住宅は、耐震性や省エネ性能、維持管理のしやすさなど一定の基準を満たしたうえで所管行政庁の認定を受けた住宅です。管理計画認定マンションは、管理組合による管理計画が自治体に認定された分譲マンションを指します。マンションもフラット50の対象に含まれるようになったのは2025年10月からで、それ以前は長期優良住宅のみが対象でした。

返済期間はフラット35が最長35年、フラット50が最長50年です。同じ借入額でも返済期間が延びれば、月々の元本返済負担は軽くなります。その一方で、フラット50はフラット35より基準金利がやや高めに設定される傾向があります。長期間にわたって金融機関側が金利変動リスクを抱える分、金利に反映されていると見てよいでしょう。

比較項目フラット35フラット50
返済期間最長35年36年以上50年以下
対象物件幅広い住宅長期優良住宅・認定マンション等に限定
借入上限物件価格の100%まで対応するプランもあり建設費・購入価額の90%以内
金利水準フラット50よりやや低めフラット35よりやや高め

なお、フラット35とフラット50を組み合わせれば、あわせて8,000万円を上限に物件価格の100%まで借り入れられる場合があります。フラット50単体では自己資金が必要になる場面でも、併用によって負担を抑えられる余地があるということです。

フラット50の対象となる長期優良住宅は、以前ほど珍しい選択肢ではなくなってきています。新築一戸建てにおける長期優良住宅の認定戸数は、2023年度の111,341戸から2025年度には155,838戸まで増え、新設住宅着工戸数に占める割合も31.3%から49.8%へと上昇し、新築一戸建ての約2戸に1戸が認定を受ける水準になりました。長期優良住宅を選ぶ人が増えている状況は、フラット50の対象になり得る物件の裾野が広がっていることを意味します。

フラット50を50年フルに借りられるのは30歳未満、年齢による上限がある

フラット50には申込時の年齢制限があります。申込時の年齢が満44歳未満であること、完済時の年齢が80歳以下であることが条件です。つまり返済期間の上限は「79歳マイナス申込時の年齢」で決まります。

この計算式に当てはめると、最長50年の返済期間を組めるのは実質的に30歳未満で申し込む人だけです。35歳で申し込めば上限は44年、40歳なら39年というように、年齢が上がるほど組める返済期間は短くなります。20代から30代前半で住宅取得を考えている人にとっては、月々の返済額を抑える手段として有力ですが、40代以降で単独申し込みを考えている人は、希望通りの期間を組めない可能性があります。

44歳以上でフラット50を利用したい場合は、親子リレー返済という方法があります。親子二世代で一つの住宅ローンを引き継いで返済する仕組みで、申込者本人が44歳以上でも、後継者となる子どもの年齢を基準に返済期間を設定できます。後継者側にも年齢要件や連帯債務者としての条件が課されるため、親子でよく話し合ってから検討することになります。返済期間を延ばせる分だけ月々の負担は軽くなりますが、後継者にとっては将来の返済義務を引き受けることになるため、家族全体のライフプランに関わる決断になります。

楽天銀行の金利引き下げ制度は最大年1.00%、子どもの人数と住宅性能で決まる

楽天銀行のフラット50には、独自の「金利引き下げ制度」が用意されています。子どもの人数や住宅性能などのメニューごとにポイントが設定されていて、合計ポイント数に応じて金利の引き下げ幅と適用期間が決まる仕組みです。制度を利用すると、一定期間、最大で年1.00%の金利優遇を受けられます。

年3.50%(団信あり)の基準金利から1.00%引き下げられれば、優遇期間中は年2.50%程度まで下がる計算になります。子育て世帯や住宅性能の高い物件を選んだ人にとっては、家計への影響が大きい制度です。

このポイントは楽天銀行が展開する楽天ポイントとは別の制度です。名前が似ていますが、買い物で貯まる楽天ポイントを充当したり交換したりするものではなく、住宅ローンの金利優遇のためだけに設けられた独自の評価指標です。

注意したいのは、金利の引き下げが「一定期間」に限られる点です。優遇期間が終われば通常の基準金利に戻ります。借入当初の返済額の低さだけを基準に借入額を決めてしまうと、優遇終了後に返済負担が増えることになります。優遇期間がいつまで続くのかを申し込み時点で確認したうえで、その後の返済額まで含めた資金計画を立てておく必要があります。

フラット50の事務手数料はフラット35と同じ体系、返済口座の指定先で変わる

フラット系の住宅ローンでは、金利のほかに事務手数料も総返済額に影響します。楽天銀行のフラット35では、返済口座を楽天銀行に指定するかどうかで融資事務手数料の料率が変わり、借り換えの場合は新規借り入れとは異なる料率が適用される仕組みになっています。

フラット50の事務手数料も、この体系に準じた形で楽天銀行の公式サイトに案内されています。返済口座の指定先によって料率が変わるという基本的な仕組みは共通していますが、正確な料率は見直される可能性があるため、申し込みを検討する段階で公式サイトの最新情報を確認しておくことをおすすめします。事務手数料は借入額に対する料率で計算されるため、借入額が大きくなるほど手数料の絶対額も増えます。

フラット系の住宅ローンは、保証料が原則不要という共通の特徴もあります。銀行独自の住宅ローンでは保証会社への保証料が別途かかるケースがありますが、フラット50はその負担がありません。その代わり、団信の保険料や、加入する場合はオプション保障の保険料が金利に上乗せされる形で発生します。事務手数料と保証料の有無、団信の上乗せ金利をあわせて見ることで、総支払額を正しく比較できます。

繰り上げ返済については、楽天銀行の住宅ローンで一部繰り上げ返済の手数料が無料になっていて、1万円単位、1回あたり1万円から利用できます。返済期間が最長50年と長いフラット50では、当初は無理のない返済額に抑えつつ、収入に余裕が出たタイミングで繰り上げ返済を活用し、総利息負担を圧縮していく運用も現実的な選択肢です。金利引き下げ制度の優遇期間が終わる前後にまとまった繰り上げ返済を検討すれば、優遇終了後の返済負担増を和らげられます。

フラット50のメリットは月々の返済額を抑えられること

フラット50の一番のメリットは、返済期間を長く取ることで月々の返済額を抑えられる点です。同じ借入額でも返済期間が35年から50年に延びれば、月々の元本返済負担は単純計算で軽くなります。抑えた分を教育費や老後資金の準備に回せるという利点があります。

全期間固定金利であることも安心材料です。変動金利型の住宅ローンでは市場金利の変動によって返済額が増えるリスクがありますが、フラット50は借入時点で総返済額がほぼ確定するため、長期の資金計画を立てやすくなっています。

フラット50には、返済期間の途中で融資対象の住宅を売却する際に、購入者へ残債務をそのまま引き継げる「金利引継特約」もあります。市中金利が将来上昇している局面では、購入者は新たに住宅ローンを組み直すより、売主が契約した当時の低い固定金利を引き継いだほうが有利になります。長期優良住宅や認定マンションはもともと資産価値を維持しやすい住宅であるため、この特約とあわせて考えると超長期のローンを組む際の安心材料の一つになります。

フラット50の注意点は総返済額の増加と定年後の返済継続

一方で、フラット50には見過ごせない注意点もあります。返済期間が長くなる分、総返済額や支払う利息の総額はフラット35など短い返済期間の商品より大きくなります。月々の負担は軽くても、借入期間全体で見た負担は増えるということです。

金利水準も、フラット35やフラット20と比べるとやや高めです。返済期間が長期化する分のリスクが、金利に上乗せされていると考えていいでしょう。

定年退職後も返済が続く可能性がある点も重要です。30歳で50年のフラット50を組めば、完済時の年齢は80歳になります。定年後は現役時代より収入が大きく減るのが一般的なので、年金収入から住宅ローンを返済し続けることになれば、老後の資金計画に影響します。住宅購入時点だけでなく、退職後の収支まで見据えたシミュレーションをしておく必要があります。

対象物件が長期優良住宅や認定マンションに限られる点も制約になります。気に入った物件が見つかっても、その物件が該当する認定を受けていなければフラット50は使えません。物件選びの段階から、フラット50を前提にするかどうかを意識しておくことになります。

フラット50の対象物件は住宅ローン控除でも借入限度額が優遇される

フラット50の対象となる長期優良住宅は、住宅ローン控除でも一般の住宅より有利な扱いを受けています。2026年に入居する場合、長期優良住宅や低炭素住宅の借入限度額は4,500万円で、子育て世帯や若者夫婦世帯であれば5,000万円まで引き上げられています。一方、認定を受けていない一般的な住宅は、2026年から借入限度額が1,000万円引き下げられました。

つまり、フラット50を使うために長期優良住宅を選ぶこと自体が、住宅ローン控除の面でも一般住宅より優遇された条件につながるということです。フラット50単体のメリットに加えて、こうした税制上の違いも資金計画に影響してきます。実際の控除額は所得や借入額によって変わるため、詳しい試算は税務署や税理士に確認することになりますが、長期優良住宅を選ぶ動機として、フラット50の利用と住宅ローン控除の両方を合わせて考えておくとよいでしょう。

フラット50を検討する際は申し込みから融資実行までの流れも押さえておく

フラット系の住宅ローンでは、まず事前審査で年収や勤務先、借入希望額などをもとにおおまかな借り入れ可能性が判断されます。事前審査を通過したら、購入する物件がフラット50の対象要件を満たしているかどうかの物件検査と適合証明の取得が必要です。この適合証明は、フラット35以上に重要な手続きになるケースが多いため、住宅事業者や検査機関にあらかじめ相談しておくと手続きがスムーズに進みます。

適合証明書の発行費用は物件検査機関によって設定が異なるため、事前に見積もりを取っておくと、諸費用込みの資金計画が立てやすくなります。その後、本人確認書類や収入証明書類、物件関連書類を提出して本審査に進みます。本審査を通過すれば金銭消費貸借契約を結び、決済と融資実行という流れです。フラット50は住宅金融支援機構との提携ローンなので、審査基準や必要書類は住宅金融支援機構の基準に準拠する部分が多く、銀行独自の住宅ローンとは手続きが一部異なります。

フラット50が向いているのは30歳未満と子育て世帯

ここまでの内容を踏まえると、フラット50が向いているのは、まず若いうちに住宅取得を考えていて月々の負担を抑えたい人です。返済期間の上限をフルに使えるのは30歳未満に限られるため、20代から30代前半で住宅購入を検討している人には有力な選択肢になります。

長期優良住宅や管理計画認定マンションなど、資産価値の維持を重視した住宅の取得を考えている人にも向いています。もともと高品質な住宅を選ぶ予定であれば、フラット50の対象条件を自然に満たせます。子育て世帯であれば、楽天銀行独自の金利引き下げ制度によるポイント優遇の恩恵を受けやすくなります。すでにフラット35で住宅ローンを組んでいて、返済期間を延ばして月々のキャッシュフローを改善したい借り換え検討層にも合っています。

逆に、40代半ば以降で住宅購入を考えている人や、退職後も返済が続くことに不安がある人、対象物件を長期優良住宅などに限定したくない人には、フラット35など他の住宅ローンのほうが合っている可能性があります。

フラット50は楽天銀行以外にも取扱金融機関があるが、全金融機関が対応しているわけではない

フラット50は住宅金融支援機構の制度なので、楽天銀行以外の金融機関でも取り扱われています。ただし、フラット35やフラット20を扱っている金融機関のすべてがフラット50に対応しているわけではありません。フラット50を取り扱っていない金融機関もあるため、金利や事務手数料だけでなく、そもそも取り扱いがあるかどうかも比較の起点になります。

金融機関ごとに、事務手数料の料率や独自の金利引き下げ制度の有無は異なります。楽天銀行の場合は、子どもの人数や住宅性能に応じたポイント制度による最大年1.00%の金利引き下げが独自の優遇策です。フラット50の利用を検討するなら、基本条件に加えてこうした金融機関ごとの優遇制度も見ておくとよいでしょう。

楽天銀行は2026年8月25日にフラット50の取り扱いを始め、団信ありで年3.50%、団信なしで年3.30%という金利を設定しました。返済期間を長く取れる分、月々の返済額を抑えられる一方、対象物件の限定や総返済額の増加、定年後の返済継続といった注意点も抱えています。申込時の年齢制限によって最長50年をフルに活用できるのは主に30歳未満の利用者に限られるため、自分のライフプランと照らし合わせながら、フラット35など他の住宅ローンとも比較したうえで判断することになります。実際に申し込む際は、事務手数料や団信の詳細、金利引き下げ制度の適用条件について、楽天銀行の公式サイトで最新の情報を確認してください。フラット35との違いや自分の年齢での返済期間の上限も含めて整理してから相談窓口に問い合わせると、比較検討がしやすくなります。

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