家づくりで窓に電動シャッターの防犯効果はどこまで役立つか

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窓に後付けで電動シャッターを設置する費用は、工事費を含めておおむね15万円から40万円が目安です。新築時にオプションでまとめて選べば、1か所あたり10万円前後から導入できる会社もあり、後付けよりも費用を抑えやすくなります。警察庁の統計では一戸建てへの侵入経路のうち窓が53.5パーセントを占めており、家づくりの段階で窓の防犯対策を電動シャッターに任せるかどうかは、費用と効果を比べたうえで判断する価値のあるテーマです。注文住宅の打ち合わせが進むと、玄関の鍵や外構の照明と並んで窓まわりの防犯対策が必ず話題にのぼります。空き巣被害のニュースや台風・大雨の被害が毎年報じられる中、シャッターを手動にするか電動にするかで悩む施主は少なくありません。この記事では、電動シャッターの費用相場、防犯効果の実態、メリットとデメリットを整理し、新築での導入と既存住宅への後付けの両方について、後悔しない選び方を具体的にまとめます。

目次

電動シャッターと手動シャッターの違いはモーター開閉と停電時の対応にある

電動シャッターとは、モーターの力でシャッターの開閉を行う設備のことです。壁のスイッチを押す、あるいはリモコンやスマートフォンのアプリを操作するだけで、シャッターが自動的に上下します。従来の手動シャッターは、ひもを引いたり専用のハンドルを回したりする必要があり、力の弱い高齢者や子どもには扱いにくい面がありました。2階以上の窓に手動シャッターを設置している場合、開閉の負担は決して小さくないというのが実態です。

電動シャッターならスイッチひとつで操作が完結するため、日々の開閉のストレスは大幅に軽くなります。外出先からスマートフォンで操作できるタイプも増えており、閉め忘れて外出してしまった不安を減らせる点も評価されています。構造面での大きな違いは、モーターを内蔵する分だけ本体価格や設置コストが手動シャッターより高くなることです。電気を動力源とするため、停電時には基本的に自動開閉ができなくなりますが、ほとんどの製品には手動への切り替え機能や、蓄電池を使ったバックアップ機能が用意されており、実用上大きな支障が出るケースは限られます。

電動シャッターの後付け費用は1か所15万円から40万円が目安

家づくりで電動シャッターを検討する際、最も気になるのは費用でしょう。費用は「新築時に設置する場合」「シャッターのない窓に後付けする場合」「手動シャッターを電動化する場合」で変わってきます。

シャッターがまったくない窓に後付けで電動シャッターを設置する場合、1か所あたり工事費込みでおよそ15万円から30万円が目安です。一般的な掃き出し窓であれば20万円から35万円程度、住宅用窓の電動シャッターの修理や交換まで含めると平均で25万円から40万円程度になるという調査結果もあります。窓のサイズや設置場所によって金額は変わり、2階の窓に設置する場合は足場が必要になることがあるため、その場合は6万円から8万円程度の追加費用も見込んでおく必要があります。

手動シャッターの電動化キットなら1窓18万1000円程度から

すでに手動のシャッターや雨戸が設置されている住宅であれば、電動化キットを後付けする方法があり、こちらの方が費用を抑えやすくなります。実際の価格例として、窓幅180センチまでの1窓であれば税込・工事費込みで18万1000円程度、2窓同時に施工すると34万7000円程度になるという事例が紹介されています。複数の窓をまとめて工事することで、1か所あたりの単価が割安になる点も覚えておきたいポイントです。

新築のオプション導入は1か所10万円前後、窓リノベなら補助金の対象にもなる

新築の注文住宅で電動シャッターをオプションとして選ぶ場合は、1か所あたり10万円前後からとする会社もありますが、性能の高い製品や電動タイプになると20万円前後が目安になるとされています。すべての窓に電動シャッターを設置すると、住宅全体では数十万円から100万円を超えることも珍しくありません。家づくりの初期段階で本当に必要な窓はどこかを絞り込んでおくことが、予算をコントロールするうえで重要になります。

電動シャッター単体の設置に国からの補助金が出るケースは少ないのが実情ですが、窓の断熱リフォームと組み合わせると補助金の対象になる場合があります。たとえば先進的窓リノベ事業のような窓の断熱性能向上を目的とした補助制度では、雨戸やシャッターと窓のサッシを同時に交換する工事が対象になり、掃き出し窓のような大きなサイズでは1か所あたり9万2000円程度の補助が受けられる試算例も紹介されています。ただし雨戸やシャッター単体の交換だけでは対象外となるため、窓リフォームと合わせて検討する場合は施工業者に補助金の対象になるかどうかを事前に確認してください。制度の詳細や補助額は年度によって変わるため、実際に申請を検討する際はその時点での最新情報を施工業者や公式サイトで確認する必要があります。

導入パターン費用の目安備考
窓に新規で後付け1か所15万円から40万円2階は足場代6万円から8万円が別途必要
手動シャッターを電動化キットで電動化1窓18万1000円、2窓34万7000円複数窓同時施工で単価が下がる
新築時のオプション導入1か所10万円前後から20万円前後全窓設置だと総額100万円超も

一戸建てへの侵入経路は窓が53.5パーセントで玄関を上回る

家づくりで窓の防犯対策を検討するなら、実際にどれくらいの被害が窓から発生しているのかを知っておく必要があります。警察庁の統計によると、一戸建て住宅における侵入窃盗の侵入経路のうち、窓からの侵入は53.5パーセントと過半数を占めています。令和5年に発生した戸建て住宅への侵入では55.8パーセントが窓からの侵入だったとされており、一戸建て住宅では玄関よりも窓からの侵入被害のほうが多いというのが実態です。

侵入手段別に見ると、鍵の閉め忘れなど無施錠の状態を狙われる無締りが全体の47.8パーセントで最も多く、次いでガラスを割って侵入するガラス破りが30.1パーセントを占めています。窓の施錠管理を徹底することはもちろん、ガラスを割られても簡単には侵入できない構造にしておくことが、防犯対策として極めて重要だとわかります。電動シャッターは、この無締りとガラス破りの両方に有効な対策になり得ます。シャッターが閉まっていればガラスに直接手を出すこと自体が難しくなり、電動シャッターの構造上、外部から力任せに開けることも困難だからです。

電動シャッターは侵入までの時間を延ばして防犯効果を発揮する

空き巣などの侵入窃盗犯は、事前に住宅の下見を行い、侵入のしやすさを見極めているといわれています。シャッターが閉まっている窓は室内の様子が外から見えないため、狙う価値がある家かどうかを判断しづらくさせる効果があります。シャッターがあることでガラス破りやこじ開けが物理的に困難になり、犯行に時間がかかることも大きな抑止力になります。

侵入窃盗犯は、侵入に5分以上かかると多くが犯行をあきらめる傾向が知られています。シャッターの存在によって侵入までの所要時間が延びるほど、その家が狙われるリスクは下がっていきます。無理にシャッターをこじ開けようとすると大きな音が発生するため、近隣に気づかれることを恐れる犯人にとっては大きな心理的プレッシャーになるでしょう。

電動シャッターは、この防犯効果を手動シャッターよりさらに高めてくれます。手動シャッターは構造によって外部から工具でこじ開けられてしまう可能性がゼロではありませんが、電動シャッターはモーターの力でのみ開閉する仕組みのため、外部から手動で無理やり開けることが非常に困難です。専用の操作手順を踏まなければ開閉できない設計の製品も多く、力任せの侵入をほぼ防ぐことができます。留守中や旅行中でも、スマートフォンのアプリを使って外出先から施錠状況を確認したりシャッターを開閉したりできる製品も増えており、長期不在時に部屋を留守にしていることを外部から悟られにくくする使い方も可能です。防犯効果を最大限に発揮させるには、シャッターの存在自体が外から見てわかるようにしておくことも大切です。頑丈さが伝わるデザインを選べば、視覚的な抑止効果もさらに高まります。

面格子や防犯ガラスと比べて電動シャッターは開閉の自由度で優る

窓の防犯対策には、電動シャッター以外にも面格子や防犯ガラスといった選択肢があります。それぞれの特徴を比較しておきましょう。

面格子は、窓の外側に金属製の格子を固定して取り付ける防犯部材です。見た目にも防犯性の高さが伝わりやすく、視覚的な抑止効果が期待できます。ただし経年劣化でサビや腐食が生じると、ネジ部分などが弱くなり簡単に取り外されてしまう弱点があります。面格子は基本的に開閉ができない固定式のため、採光や通風、デザイン性の面で制約が出やすい側面もあります。

防犯ガラスは、2枚のガラスの間に特殊な樹脂フィルムを挟み込んだ合わせガラスで、ガラスを割ろうとしてもフィルムが貫通を防ぐため侵入までに時間がかかる仕組みです。性能が認められた製品にはCPマークと呼ばれる防犯性能の証明が付与されており、これは侵入行為に対して5分以上の耐性があることを示す指標です。窓ガラス自体の防犯性は高められる一方、フレームごと外されてしまうといった別の侵入手口には万全とはいえません。

電動シャッターは開閉が自由にできる点が面格子との大きな違いです。普段は開けておいて採光や通風を確保し、外出時や夜間だけ閉めるという柔軟な使い方ができます。防犯効果だけでなく台風対策や目隠し、防音、遮光といった複数の役割を一つの設備でまとめて果たせる点も、電動シャッターならではの強みでしょう。予算に余裕があるなら、電動シャッターと防犯ガラスを組み合わせて侵入への耐性をさらに高めることもできます。設置費用と得られる効果のバランスを見ながら、単独で採用するか組み合わせて採用するかを検討してください。

対策強み弱点
面格子視覚的な抑止効果が高い固定式で採光・通風に制約、経年劣化で外されるリスク
防犯ガラスCPマーク付きで5分以上の耐貫通性能フレームごと外される手口には弱い
電動シャッター開閉自由、防犯・断熱・防音・防災を兼ねる初期費用が高く停電時は手動切り替えが必要

電動シャッター導入の利点はスイッチひとつの操作性から断熱・防災まで及ぶ

家づくりで電動シャッターを採用するメリットは多岐にわたります。まず操作の手軽さです。スイッチひとつ、あるいはリモコンやスマートフォンの操作だけで開閉が完結するため、力の弱い高齢者や子どもでも簡単に扱えます。2階以上の窓や開閉頻度が高い窓では、この利便性の高さが日々の暮らしの快適さに直結します。車で帰宅した際にガレージのシャッターを車から降りずに開閉できる使い方もできますね。

防犯性の高さも見逃せません。前述の通り、モーターでのみ開閉する構造のため外部から力づくで開けることが困難で、空き巣などの侵入を抑止する効果が期待できます。静音性にも優れており、モーターがゆっくりと巻き上げる仕組みのため手動シャッターに比べて開閉音が静かです。早朝や夜間の開閉でも近隣に配慮しやすく、外からの騒音を軽減する効果もあるとされています。

断熱・遮熱効果も電動シャッターならではの利点です。シャッターを閉めると窓ガラスとシャッターの間に空気の層ができ、この静止した空気層が断熱材のような役割を果たします。夏は日射熱を遮り、冬は室内の熱が逃げるのを防ぐ効果が期待でき、冷暖房効率の向上やヒートショック対策にもつながるでしょう。台風・災害対策としての効果も高く、強風で飛来物が窓ガラスにぶつかってもシャッターがあることでガラスの破損を防ぎやすくなります。気象警報と連動して自動的にシャッターを閉める機能を備えた製品も登場しており、外出中に急な悪天候が予想される場合でもスマートフォンから遠隔で閉められる安心感があります。

スマートスピーカーやHEMSとの連携で操作の幅が広がる

Amazon AlexaやGoogle Homeなどのスマートスピーカーと連動し、音声だけで開閉操作ができる製品や、HEMS(家庭用エネルギー管理システム)と連携してエアコンなど他の家電と合わせて一括管理できる製品も登場しています。家づくりの段階でスマートホーム化を検討しているなら、電動シャッターも生活全体のIoT化の一部として組み込みやすい設備だといえるでしょう。

電動シャッターの弱点は初期費用の高さと停電時の手動切り替え

電動シャッターには導入前に理解しておくべきデメリットもあります。最大の弱点は初期費用の高さです。モーターや制御機器などの部品が必要になる分、手動シャッターに比べて本体価格・設置費用ともに高くなります。すべての窓に電動シャッターを設置しようとすると総額が大きく膨らむため、家づくりの予算配分では慎重な検討が欠かせません。

次に挙げられるのが停電時の対応です。電動シャッターは電気がなければ自動での開閉ができません。台風や地震などの災害時に停電が発生すると、通常の操作ができなくなる可能性があります。多くの製品には手動への切り替え機構が備わっており、非常時にはハンドルなどを使って手動で開閉できる設計になっていますが、この切り替え方法を家族全員があらかじめ把握しておく必要があります。停電時にとっさに操作方法がわからず慌ててしまったという声もあるため、設置時に必ず操作方法を確認し、家族で共有しておくことが大切です。

さらに、電動シャッターは電気製品であるため定期的な点検とメンテナンスが欠かせません。モーターや配線部分の経年劣化により動作不良や異音が発生することもあり、故障した場合の修理費用も手動シャッターより高額になりがちです。長期間安心して使うためには、定期点検を怠らないことが重要でしょう。

避難経路になる窓は設置場所と操作性を優先して検討する

地震や火災などの緊急時には、シャッターがかえって避難の妨げになる可能性がある点も見逃せません。特に電源が失われた状態で手動切り替えの操作に手間取ると、避難経路の確保が遅れるおそれがあります。寝室や主要な避難経路となる窓については、操作性や避難のしやすさを踏まえて設置場所を検討することが望ましいでしょう。

日々の電気代は1台数円程度でランニングコストは小さい

日常的な開閉にかかる電気代自体は決して高くありません。1日あたりの電気代は1台につきわずか数円程度とされており、リモコンの電池代なども含めてランニングコストはごくわずかです。イニシャルコストの高さがデメリットの中心であり、日々の使用にかかる電気代を過度に心配する必要はないといえます。

モーター内蔵型は新築で選ばれやすく、外付け型は後付けで選ばれやすい

電動シャッターを選ぶ際は、モーターの設置方式にも注目してください。電動シャッターには、モーターをシャッターケースの内部に収納する内蔵型(内装式)と、モーターを外部に設置する外付け型(外装式)があります。

内蔵型は、モーターが外気や雨風に直接さらされないため耐久性に優れ、動作音も抑えやすいというメリットがあります。外観もすっきりと仕上がるため、新築の住宅では内蔵型が選ばれることが多くなっています。外付け型はモーターが外部に露出する構造のため、風雨や騒音の影響を受けやすいというデメリットがあります。ただし既存の手動シャッターに後から電動化キットを取り付けるケースでは、外付け型のほうが施工しやすい場合もあります。

耐久性や静音性の面では内蔵型のほうが優れているとされているため、新築で電動シャッターを導入する場合は内蔵型を基本の選択肢として検討し、予算や施工条件によって外付け型も視野に入れるとよいでしょう。どちらのタイプが適しているかは、設置する窓の形状や既存設備の有無によっても変わるため、施工業者に相談しながら決めることをおすすめします。

電動シャッターを扱う主要3社は三和シャッター、YKK AP、LIXIL

電動シャッターを扱う住宅建材メーカーは複数ありますが、代表的な存在として三和シャッター、YKK AP、LIXILの3社が挙げられます。それぞれに特徴があり、どのメーカーを選ぶかによって機能や価格帯、対応できる窓のバリエーションが変わってきます。

三和シャッターは、シャッターやドアなどの建築用製品において国内トップクラスのシェアを持つメーカーで、防災・防犯性能に定評のある製品を幅広く取り揃えています。製品バリエーションの豊富さも強みで、住宅の用途や設置場所に応じた製品を選びやすい点が特徴です。YKK APは、窓サッシなどのアルミ建材で高いシェアを誇るメーカーで、窓本体とシャッターを一体で設計できる点が強みです。新築時にサッシとシャッターをセットで導入する場合、デザインや操作性の面で統一感を出しやすくなります。防犯性・防災性に優れた製品が多く、多様な操作方法にも対応しているのが特徴です。LIXILは、リフォーム対応力に定評があるメーカーです。スマートフォンやリモコンでの操作に対応した製品を扱っており、力の弱い高齢者や子どもでも扱いやすい設計になっています。施工のスピードにも強みがあり、条件によっては1日で設置工事が完了するケースもあるとされています。

メーカー強み特徴
三和シャッター国内トップクラスのシェア防災・防犯性能と製品バリエーションの豊富さ
YKK AP窓サッシとの一体設計防犯性・防災性が高く操作方法も多様
LIXILリフォーム対応力スマホ・リモコン操作対応、短工期での施工

どのメーカーを選ぶ場合も、実際に導入を検討している窓のサイズや設置条件によって対応できる製品や費用が変わってくるため、複数のメーカー・施工業者から見積もりを取り、機能と価格のバランスを比較検討することをおすすめします。

電動シャッターの寿命は10年から15年、定期点検で20年以上に延ばせる

電動シャッターは一度つければ永久に使えるものではなく、他の住宅設備と同様に寿命があります。一般的に、電動シャッターの耐用年数は10年から15年程度が目安とされています。軽量な住宅用の電動シャッターは開閉回数にしておよそ5000回程度を目安とした設計耐用年数が10年、より頑丈なタイプでは開閉回数1万回程度で耐用年数15年とされる場合もあり、使用頻度や設置環境によって寿命には幅があります。

長持ちさせるためには日常的なお手入れが重要です。シャッターのレールや巻き取り部分に定期的に注油を行うことで、モーターへの負担を減らし動作不良を予防できます。年に1回から2回程度、専門業者による点検を受けることで、モーターの寿命を20年から25年程度まで延ばせる場合もあるとされています。開閉時に異音がする、動きがぎこちない、途中で止まってしまうといった症状は故障の初期サインであることが多く、こうした兆候を放置せず早めに点検・修理を依頼することが、大きなトラブルや高額な交換費用を避けるポイントになります。家づくりの段階では見落としがちですが、入居後は定期点検のスケジュールをあらかじめ決めておくと安心でしょう。

新築時にまとめて設置すれば後付けより工事費を抑えやすい

家づくりの計画段階から電動シャッターの導入を検討しているなら、新築時にまとめて設置するほうが、後から後付けするよりも工事費を抑えられる傾向があります。新築工事の中に組み込むことで、足場や配線工事を個別に行う必要がなく、外壁や窓枠の仕上げと一体的に施工できるためです。

後から既存の住宅に電動シャッターを後付けする場合は、窓のサイズや壁の構造によって工事内容が変わり、電源を新たに引く工事が必要になるケースもあります。2階の窓に設置する際に足場が必要になると、追加費用も発生しやすくなります。新築の注文住宅を検討している段階であれば、打ち合わせの早い時期に電動シャッターをどの窓に設置するかを決めておくことが、コストと工期の両面で有利に働くはずです。すべての窓に設置するのではなく、道路に面した窓、人目につきにくく死角になりやすい窓、寝室などプライバシーを守りたい窓、台風の影響を受けやすい窓など、優先順位をつけて絞り込むことが、費用対効果の良い選択につながります。

すでに住んでいる住宅で後から電動化を検討する場合は、既存の手動シャッターや雨戸がある窓であれば、シャッター本体を交換せずに電動化キットだけを後付けする方法もあり、全交換に比べて費用を抑えられる可能性があります。既存設備の状態によって工事内容が異なるため、複数の業者から見積もりを取り、現地調査をしてもらったうえで比較検討することをおすすめします。

電動シャッターを選ぶ際は設置窓の絞り込みが費用対効果を左右する

家づくりで電動シャッターの導入を決めたら、次のポイントを押さえておくと後悔のない選択につながります。設置する窓を絞り込むことがまず重要です。すべての窓に電動シャッターを設置すると費用が大きく膨らむため、防犯上の優先度が高い窓、台風などの災害リスクが高い窓、開閉頻度が高くて利便性の恩恵を受けやすい窓を中心に検討するとよいでしょう。人目につきにくく採光を重視したい窓などは、シャッターをつけない、あるいは手動タイプにするといった使い分けも有効です。

停電時の操作方法とメンテナンス体制は契約前に確認する

停電時の操作方法を事前に確認しておくことも欠かせません。手動への切り替え方法や、蓄電池によるバックアップ機能の有無は製品によって異なります。災害時にも安心して使えるよう、設置前にメーカーや施工業者に確認しておきましょう。避難経路となる窓への設置も慎重に検討してください。寝室や勝手口など緊急時の避難経路になり得る窓については、操作のしやすさや、万が一の際にすぐに開けられるかどうかを重視して設計することが望まれます。

メンテナンス体制の確認も欠かせません。電動シャッターは電気製品である以上、経年劣化は避けられません。定期点検の頻度や保証期間、修理対応の窓口がしっかりしているメーカー・施工業者を選ぶことで、長期的な安心につながります。スマートホーム連携の必要性も見極めておきたいところです。スマートスピーカーとの連携やスマートフォンからの遠隔操作は便利な機能ですが、すべての製品に標準搭載されているわけではありません。将来的にスマートホーム化を進めたいと考えているなら、対応製品かどうかを事前に確認しておくとよいでしょう。

家づくりで電動シャッターに投資する価値は防犯と断熱の二重効果にある

家づくりにおいて電動シャッターは、防犯性の向上、断熱性の向上、台風などの災害対策、日々の操作の快適性など、多くのメリットをもたらす設備です。モーターでのみ開閉する構造による高い防犯性は、空き巣などの侵入を未然に防ぐうえで大きな効果が期待できます。静音性や遮熱効果、スマートホームとの連携といった付加価値も、暮らしの快適性を底上げしてくれるでしょう。

一方で、初期費用の高さ、停電時の対応、避難経路としての制約、定期的なメンテナンスの必要性といったデメリットも存在します。すべての窓に導入すると総額が大きく膨らむため、家づくりの計画段階で優先順位をつけ、本当に必要な窓を見極めることが費用対効果の高い選択につながります。新築時にまとめて導入すれば工事費を抑えやすく、後付けの場合も電動化キットなどを活用することで費用を抑えられる可能性があります。窓の断熱リフォームと組み合わせると補助金の対象になるケースもあるため、施工業者に最新の制度情報を確認しながら検討を進めてください。

警察庁の統計が示す通り、一戸建て住宅への侵入被害の半数以上は窓が経路になっています。面格子や防犯ガラスといった他の防犯対策と比べても、開閉が自由にでき防犯・断熱・防災・防音という複数の役割を一つの設備で担える電動シャッターは、費用に見合う価値を提供してくれる設備だといえるでしょう。三和シャッター、YKK AP、LIXILといった主要メーカーはそれぞれ強みが異なるため、複数社を比較しながら自分たちの家づくりに合った製品を選ぶことが大切です。設置する窓を絞り込み、停電時の操作方法や避難経路への配慮を忘れず、長期的なメンテナンス計画まで見据えたうえで導入を検討してください。

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